新NISAを始めてみたけど、利回りってどういう意味?
そんな疑問を解決できる記事を書きました。
新NISAで実際に投資してみて、利回りってどういう意味か疑問に思ったことはありませんか?
この記事では、利回りの基礎知識から応用について、投資初心者の方に向けて解説しました。
記事前半では、利回りの基本や利回りランキング、後半ではアクティブファンドとインデックスファンドの比較や新NISAでかかる手数料などについて、解説しています。
Contents
新NISAと利回りの基本理解
新NISAの概要と目的
新NISA(つみたて投資型の新制度)は、2024年からスタートする個人投資家向けの非課税制度です。
NISAは、投資で得た利益にかかる税金を非課税にできる制度で、新NISAでは、より長期的な資産形成をサポートするため、非課税枠が拡大され、制度が変更されました。
新NISAについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
初心者でもできる新NISAの始め方!おすすめ商品や運用方法も利回りとは?その重要性を解説
「利回り」とは、投資したお金に対してどれだけの利益が得られるかを示す割合のことです。
簡単に言うと、「どれくらいのリターンが期待できるのか」を示す指標になります。
新NISAを活用する上で、利回りは非常に重要なポイントです。
なぜなら、利回りが高いほど、同じ元本(初めの投資金額)でも得られるリターンが大きくなるためです。
また、長期的な投資では、「複利効果」という利息にも利息がつくことになり、利回りの影響がさらに大きくなります。
たとえば、100万円を利回りが5%の投資を30年間続けた場合、元利合計は約432万円になります。
利回りが3%の場合は、約243万円です。
長期で運用するほど利回りの恩恵を受けることができます。
新NISAを利用することで、得た利益が非課税になるため、利回りを意識して投資を行うと、より効率的に資産を増やすことが可能です。
利率と利回りの違い
利率とは、債券の額面金額に対し毎年受け取る利子の割合のことです。 利回りとは、投資金額に対する利子も含めた年単位の収益の割合のことです。
利率とは、「元本に対して、毎年受け取る利息の割合」です。
たとえば、100万円預け、1年後に3万円の利息を受取る場合、利率は3万円÷100万円×100=3%になります。
利回りとは、「投資した金額に対して、実際にどれだけの利益が得られたかを示す割合」です。
利率だけでなく、価格変動や手数料なども考慮した実質的な収益率を表します。
たとえば、購入時の価格が100万円の株が1年間で5万円値上がりし、さらに配当金が3万円もらえた場合、利回りは(5万円 + 3万円)/ 100万円 × 100= 8%になります。
投資信託のリターンは預金や債券のように固定的な利息が決まっているわけではなく、運用成果によって変動するからです。
初心者が知るべき新NISAのポイント
投資初心者は「利回りが高ければ良い」と思いがちですが、利回りが高い投資はリスクも高いことが多いです。
大事なのは、自分のリスク許容度(どれくらいの損失に耐えられるか)を考慮しながら、バランスの良いポートフォリオを組むことです。
新NISAを上手に活用しつつ、無理のない範囲で利回りの高い投資先を選ぶことで、資産形成を長期的に行うことが可能です。
まずは、利回りを理解し、自分の投資スタイルに合った商品を見つけることが大切です。
新NISAでの利回り確認方法
利回りを確認する方法
証券会社の運用成績画面で確認
まずは、証券会社のマイページや資産管理画面で確認する方法です。
各証券会社では、購入したファンドや銘柄の利回りを簡単にチェックできる機能が提供されています。
保有銘柄の一覧や運用成績画面で、利回りや評価損益(含み益・含み損)を確認します。
利回りは「購入からの利回り」や「リターン」、「トータルリターン」として表示される場合が多く、ファンドの運用成績を知ることができます。
目論見書や運用レポートで確認
次に、ファンドの目論見書や運用レポートで利回りを確認する方法です。
証券会社のウェブサイトやファンドの運用会社のサイトで確認できます。
目論見書には、以下の情報が掲載されています。
リターン:1年、3年、5年の平均リターンが記載され、過去の成績を参考にすることができます。
標準偏差などのリスク指標:リスクの高低を示す指標も合わせて確認し、リターンとリスクのバランスを判断するのに役立ちます。
利用可能なツールとシミュレーション
証券会社のプラットフォームでは、投資信託や株式の利回りを自動で表示する機能があることが多いです。
「新NISA」の口座情報画面から、自動計算された利回りを確認することができます。
初心者のための確認時の注意点
過去の利回り実績は将来のリターンを保証するものではありません。
過去の利回りが高い商品でも、将来同じようにリターンを得られるとは限りません。
市場の状況や経済環境によって、利回りは常に変動するため、過去のデータを過信しすぎないようにしましょう。
ただし、長期の利回りデータを参考にすることで、その投資信託やファンドが安定した運用を続けているかどうかを判断する手がかりにはなります。
短期間の利回りだけを確認して判断すると、市場の短期変動に影響されやすいため、実際の運用成果を見誤りやすくなります。
新NISAの利回りとランキング
過去の利回りランキング
新NISA(つみたて投資枠)利回りランキング(2024年11月)
ファンド名 | 利回り (1年) | 利回り (3年) | 利回り (5年) | 信託報酬 |
1位 フィディリティ・米国優良株・ファンド | 48.07% | 21.38% | 23.76% | 1.639% |
2位 iFreeNEXT FANG+インデックス | 47.67% | 27.55% | 43.60% | 0.7755% |
3位 SMBC・DCインデックスファンド(S&P500) | 44.93% | 20.96% | - | 0.0968% |
4位 イノベーション・インデックス・AI | 55.11% | 21.46% | 29.98% | 0.8195% |
5位 iFree NEXT NASDAQ100インデックス | 46.42% | 20.68% | 29.07% | 0.495% |
6位 eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | 45.08% | 21.11% | 23.51% | 0.09372% |
7位 iシェアーズ米国株式(S&P500) インデックス・ファンド | 45.01% | 20.92% | 23.13% | 0.0938% |
8位 SBI・V・S&P500 インデックス・ファンド | 45.00% | 21.03% | 23.37% | 0.0938% |
9位 つみたて米国株式(S&P500) | 44.88% | 20.95% | - | 0.22% |
10位 iFree S&P500インデックス | 44.85% | 20.93% | 23.35% | 0.198% |
新NISA(成長投資枠)利回りランキング(2024年11月)
ファンド名 | 利回り (1年) | 利回り (3年) | 利回り (5年) | 信託報酬 |
1位 野村世界業種別投資シリーズ(世界半導体株投資) | 97.81% | 39.86% | 42.78% | 1.65% |
2位 グローバル・フィンテック株式ファンド(年2回決算型) | 82.31% | -7.60% | 12.42% | 1.925% |
3位 iFreeNEXT FANG+インデックス | 69.9% | 27.55% | 43.60% | 0.7755% |
4位 eMAXIS Neoフィンテック | 69.47% | 5.26% | 15.30% | 0.792% |
5位 グローバル・フィンテック株式ファンド(為替ヘッジあり) | 66.97% | -20.69% | 1.64% | 1.925% |
6位 グローバル・フィンテック株式ファンド(為替ヘッジあり・年2回決算型) | 66.49% | -20.86% | 1.41% | 1.925% |
7位 eMAXIS豪州リートインデックス | 60.99% | 11.76% | 10.98% | 0.66% |
8位 米国NASDAQオープン Bコース | 57.49% | 20.72% | 27.84% | 1.694% |
9位 イノベーション・インデックス・AI | 55.11% | 21.46% | 29.98% | 0.8195% |
10位 SMT MIRAIndex宇宙 | 52.35% | 28.58% | - | 0.77% |
平均利回りの目安とファンド選びのポイント
投資信託の平均利回りは、数年間運用を行って、どの程度の損益がでているのかを見るための指標です。
基本的に利回りは年率で計算されますが、平均利回りは数年間の利回りを平均化したものです。
新NISA(つみたて投資枠)の対象となる投資信託は、「長期の積立・分散投資に適した商品」が中心になります。
アクティブファンドは市場平均を上回るリターンを狙い、投資のプロであるファンドマネージャーが銘柄を選んで運用します。
そのためリターンが高くなる可能性がありますが、リスクも高くなりがちです。
新NISAは長期運用向けの制度なので、平均年3~10%の利回りを目指し、堅実に運用できるファンドを選ぶと良いでしょう。
利回りランキングの活用方法
1. 短期・長期の利回りを比較する
利回りランキングには、1年、3年、5年といったさまざまな期間の利回りが表示されます。
新NISAは長期運用が前提のため、3年・5年などの長期利回りに注目し、安定して好成績を出しているファンドを優先的に検討しましょう。
短期の成績だけに頼ると、市場の一時的な変動に影響を受けやすく、長期のパフォーマンスが見えにくくなります。
2. 過去の利回りと将来の期待リターンの違いを理解する
利回りランキングでの高パフォーマンスは「過去の実績」に基づくものであり、将来も同様に高い利回りが得られる保証はありません。
過去の利回りは、ファンドが特定の市場環境においてどのように運用されたかを示す指標に過ぎないため、将来の成績が同じ水準で続くとは限りません。
そのため、運用方針や投資対象を確認し、自分の投資方針に合うかどうかも併せて検討することが重要です。
3. ランキング上位のファンドの信託報酬を確認する
ランキング上位のファンドは利回りが高い分、信託報酬(運用管理費用)も高く設定されている場合があります。
特にアクティブファンドは、運用コストがインデックスファンドに比べて高い傾向があるため、信託報酬が利回りに見合うかを確認することが大切です。
長期運用の場合、コストが運用成績に大きく影響するため、信託報酬が高すぎるファンドは避けるか、利回りが高い理由をよく理解してから投資を検討しましょう。
4. リスクの確認:シャープレシオなどの指標も参考にする
利回りランキングだけでなく、リスク指標も確認しましょう。
シャープレシオや標準偏差といったリスク指標が提供されている場合、それらも参考にします。
標準偏差:リターンの変動幅を示す指標。大きいほどリスクが高いことを示します。
利回りだけでなく、リスクに対するリターンのバランスも確認することで、安定したパフォーマンスのファンドを選びやすくなります。
5. 分散投資を意識してランキングを活用する
利回りランキングで上位のファンドだけに集中して投資するのではなく、分散投資を心がけると良いです。
たとえば、国内株式、海外株式、債券ファンド、リート(不動産投資信託)など、異なる資産クラスのファンドを組み合わせることでリスクを分散できます。
特に新NISAは20年の長期運用が前提なので、経済情勢の変化にも対応できるように資産を分散しておくことが効果的です。
6. ランキングの更新頻度とタイミングに注意する
利回りランキングは、市場の変動に伴い頻繁に更新されます。
市場環境によってはランキングが急変することもあるため、頻繁にランキングを見て短期的な成績で判断するのではなく、一定期間ごとに定期的に見直す程度にとどめるのが良いです。
新NISAの計算方法と20年後の資産形成
利回り計算の基礎と例示
つみたて投資枠の利回りは、トータルリターンを使って算出します。
トータルリターンとは、分配金(配当金)と売却益、運用コストを合わせた利益になり、基準価額の変動だけでなく分配金や手数料も含むので、ファンドの実質的な収益性をより正確に把握できます。
投資信託の利回りの計算方法
収益(分配金+売却益+運用コスト)÷運用年数÷投資金額×100
たとえば、投資信託を50万円で購入し、10年後に80万円で売却できた場合の利回りは、
30万円(分配金+売却益)÷10年(運用年数)÷50万円×100 = 6%(利回り)となります。
20年後の目標金額の設定方法
「新NISA」での20年後の目標金額を設定するには、以下の手順で目標額と必要な積立額を計算するのが役立ちます。
1. 20年後の目標金額を設定する
まず、20年後にどれくらいの資産を作りたいのかを考え、具体的な目標金額を決めましょう。
たとえば、「20年後に1,000万円」や「老後資金として2,000万円を目指す」など、具体的な目標額を設定します。
2. 期待リターン(利回り)を決める
次に、投資で期待できる年利回り(リターン)を想定します。
新NISAでは、インデックスファンドやアクティブファンドなどが利用できますが、保守的な目標として年3%、少しリスクを取るなら年5%程度を目安に考えると良いでしょう。
3. 毎月の積立額を計算する
目標金額に対して、毎月どれくらい積み立てるべきかを計算します。
シミュレーションでの再現性確認
20年後の目標金額1,000万円のシミュレーション(想定利回り年率3%)
毎月の積立金額:30,460円
運用期間 | 元本 | 運用収益 | 合計 |
1年目 | 37万円 | 1万円 | 37万円 |
3年目 | 110万円 | 5万円 | 115万円 |
5年目 | 183万円 | 14万円 | 197万円 |
10年目 | 366万円 | 60万円 | 426万円 |
15年目 | 548万円 | 143万円 | 691万円 |
20年目 | 731万円 | 269万円 | 1,000万円 |
20年後に目標金額2,000万円のシミュレーション(想定利回り年率3%)
毎月の積立金額:60,920円
運用期間 | 元本 | 運用収益 | 合計 |
1年目 | 73万円 | 1万円 | 74万円 |
3年目 | 219万円 | 10万円 | 229万円 |
5年目 | 366万円 | 28万円 | 394万円 |
10年目 | 731万円 | 120万円 | 851万円 |
15年目 | 1,097万円 | 286万円 | 1,383万円 |
20年目 | 1,462万円 | 538万円 | 2,000万円 |
参考:金融庁つみたてシミュレーター
新NISAと積立投資:安定した運用を目指して
新NISAは、積立投資を非課税で行うことができる新しい制度で、少額から長期的に資産を形成するのに適した仕組みを持っています。
具体的に積立投資の仕組みについて解説します。
積立投資の仕組みと利点
新NISAには、つみたて投資枠と成長投資枠の2つの枠があり、両方の枠で積立投資ができます。
成長投資枠は、個別株やETF(上場投資信託)など、さまざまな商品に投資できる自由度の高い枠です。
積立投資だけでなく、一括での買い付けも可能です。
つみたて投資枠は、対象商品が厳選されており、分散投資を行うための低コストなインデックスファンドなどが中心です。
これは、定額で投資を行うため、価格が高い時には少なく、価格が安い時には多くの口数を購入でき、取得価格を平均化することになり、この仕組みが特に長期の資産形成には有効とされています。
また、通常投資の利益には20.315%の税金がかかりますが、新NISAではこの税金が非課税になります。
積立投資で得た運用益や配当金も非課税で再投資できるため、長期間で見た時に資産の成長に大きな差が生まれやすくなります。
分散投資とリスク管理の重要性
分散投資とは、複数の異なる資産や市場に投資を分けることで、リスクを軽減しようとする投資方法です。
新NISAでは、投資信託を活用した分散投資が中心となりますが、分散投資には次のような利点があります。
市場の変動リスクを軽減
単一の銘柄や市場(例えば、日本の株式市場だけ)に集中投資すると、そこが下落したときに資産全体の価値が大きく下がるリスクがあります。
しかし、米国株式や新興国債券など複数の異なる市場に分散することで、どれかが下落しても他の資産が支えになる可能性が高まり、資産全体のリスクが分散されます。
安定したリターンが期待できる
資産の分散投資を行うと、各資産の値動きが異なるため、ポートフォリオ全体として安定したリターンが期待できます。
たとえば、株式市場が不調でも債券市場が好調であれば、全体の損失を補うことができ、長期的な安定を見込めます。
通貨リスクの分散
日本円だけでなく、米ドルやユーロなど他の通貨で資産を持つことで、為替の影響を緩和できます。
外国資産への投資を通じて通貨リスクを分散することで、インフレや円安に対する防衛策にもなります。
初心者向けの積立投資計画の立て方
新NISAを利用して、初心者が積立投資を始める際には、少額からコツコツと投資を積み重ねて、リスクを抑えながら長期的に資産を増やすのが基本的な計画の立て方です。
積立投資計画の立て方を解説します。
目的と目標を明確にする
資金や住宅購入のための準備や、将来のための資産づくり(リタイアメントや老後資金)など、目的と目標を決めます。
無理のない積立額を設定する
毎月の積立額を設定します。
無理なく続けられる金額を設定することが大事です。
家計の収支を確認し、生活費や予備費を差し引いて「余裕をもって積立に回せる金額」を計算しましょう。
少額でもコツコツ続けることで、長期的には大きな資産形成が期待できます。
投資する商品を選ぶ
分散型の低コスト投資信託を選ぶのがおすすめです。
投資信託には、多くの企業や債券に分散投資するものが多く、初心者には株式・債券・リート(不動産)など、複数の資産に分散しているバランス型のファンドが向いています。これにより、リスクを抑えつつ安定的なリターンを狙えます。
自動積立設定で手間を減らす
新NISAの積立投資では、毎月自動で積立ができる設定を活用するのが便利です。
証券会社の多くは、投資信託を自動で買い付ける「積立設定」を提供しています。
毎月の積立額を設定し、自動引き落としで買い付けが行われるため、手間をかけずに投資を継続できます。
支払いの際にクレジットカードを利用した積立投資、クレカ積立はポイントもついてお得です。
クレカ積立については、こちらの記事で解説しています。
新NISAクレカ積立とは?始め方を初心者向けに解説年1回の見直しで調整する
積立投資は「長期」かつ「ほったらかし」にしておくと便利ですが、年に一度程度は運用状況を見直し、目標や生活環境の変化に応じて必要に応じて調整を行いましょう。
たとえば、収入が増えた際には積立額を増やしたり、経済状況に応じてポートフォリオの変更を検討するなどの柔軟な対応が可能です。
新NISA比較:アクティブファンド VS インデックスファンド
アクティブファンドの特徴と選び方
アクティブファンドは運用のプロ(ファンドマネージャー)が市場調査や銘柄選定を行い、インデックスファンドに比べて市場の平均を上回るリターンを狙うことが目的です。
調査や分析にかかる手間が多いため、信託報酬(運用管理費用)は一般的にインデックスファンドよりも高くなります。
そのため、コストがリターンに見合うかをよく考える必要があります。
アクティブファンドの選び方
運用実績と安定性の確認
長期的な運用実績を確認し、過去のパフォーマンスが安定しているファンドを選ぶと安心です。
例えば、5年以上の運用実績があるファンドで、複数の市場局面においても安定した成績を示しているものが理想的です。
運用方針と投資対象を理解する
ファンドの運用方針や投資対象をよく確認しましょう。
特定の業界や地域に特化したファンドは、関連する経済の変動に影響を受けやすいため、リスク分散が十分であるかもチェックが必要です。
信託報酬などのコストを比較する
アクティブファンドは信託報酬が高い傾向にあります。
長期投資の場合、信託報酬がリターンに影響するため、できるだけ信託報酬が低めで、かつ成績が良いファンドを選ぶのがポイントです。
ファンドマネージャーの実績
運用担当者の経歴や過去の成績も重要です。
同じマネージャーが長期にわたって運用している場合、過去の運用成績が現在にもつながる可能性が高く、判断材料の一つになります。
投資先の分散状況をチェック
特定の銘柄や業界への偏りが少ないか、分散投資がされているか確認しましょう。
リスク管理のためにも、分散されたポートフォリオを持つファンドは安定しやすいです。
他の運用手法とのバランスを考える
「新NISA」では、アクティブファンドとインデックスファンドを組み合わせた運用も可能です。
インデックスファンドを軸にしてアクティブファンドでリターンを狙うなど、全体のバランスも考慮することで、リスクを抑えつつリターンを狙いやすくなります。
インデックスファンドのメリットと注意点
インデックスファンドは「市場全体に投資する」シンプルな運用方針のため、初心者でも理解しやすいのがメリットです。
運用の方向性がわかりやすいため、経済の知識があまりない人でも気軽に始められます。
そして、インデックスファンドは市場全体の動きを追うため、運用にかかる手間が少なく、信託報酬(運用管理費用)が比較的低いのが特徴です。
低コストで長期的に積み立てやすく、新NISAなどの長期運用に適しています。
インデックスファンドは、指数に連動する形で複数の銘柄に投資するため、自然と分散投資がされます。
1つの銘柄の価格変動の影響が抑えられ、リスク軽減につながります。
市場平均のリターンが期待できるため、長期投資においては市場成長に伴う安定的なリターンが見込めます。
注意点としては、以下のことがあげられます。
市場平均以上のリターンを得るのは難しい
インデックスファンドは市場平均に連動することを目指すため、アクティブファンドのように市場平均を上回るリターンを狙うのは難しいです。
市場が下落するとファンドも連動して下がるため、大きな利益を狙いたい人には物足りないと感じる場合もあります。
指数(インデックス)の選び方が重要
インデックスファンドは特定の指数に連動するため、選ぶ指数によってリスクやリターンが変わります。
例えば、日経平均やS&P 500に連動するファンドでは、投資先の国や地域に偏りがある場合があるため、目的やリスク許容度に合った指数を選ぶことが大切です。
景気に左右されやすい
インデックスファンドは市場全体に連動するため、景気が悪化するとファンドの評価額も下がる傾向があります。
特に、景気後退や金融危機の際には大きな下落を経験する可能性もあるため、長期的な視点で投資を続ける覚悟が必要です。
通貨リスク(外国株のインデックスファンド)
外国の指数に連動するインデックスファンドを購入する場合、為替変動によるリスクも考慮する必要があります。
為替リスクに対するヘッジ(リスク回避)の有無を確認し、投資方針に合ったファンドを選びましょう。
分配金の取り扱い
一部のインデックスファンドは分配金を定期的に支払うものがありますが、長期運用の場合は分配金を再投資する方が複利効果が得られるため、分配金の有無も選択基準の一つです。再投資型や無分配型のインデックスファンドは、資産成長を重視する投資家に向いています。
新NISAと手数料:コストを最小限に
手数料の種類とその影響
購入手数料
購入手数料は、投信拓や金融商品を購入する際にかかる手数料です。
つみたて投資枠ではノーロードの商品が対象になっているので、購入手数料は無料です。
信託報酬(運用管理費用)
信託報酬は、投資信託を保有している間、日々発生する運用管理費用です。
これは投資信託の維持や管理にかかる手数料で、運用成績に大きく影響するため、長期運用では特に注目するべきコストです。
インデックスファンドと比べ、アクティブファンドのほうが高い傾向にあります。
インデックスファンドの信託報酬は低めで0.050%から、アクティブファンドは0.7~1%、中には2%を超える場合もあり、信託報酬が高いと運用コストがかさみ、長期での利益が減少しやすくなります。
信託財産留保額:売却時にかかる手数料
信託財産留保額とは、投資信託を売却(解約)する際にかかる費用で、投資信託の種類によって異なります。
新NISAでも、信託財産留保額が設定されていない商品と設定されている商品があります。
新NISAの枠内での運用中に解約を行う場合、信託財産留保額がかかる商品では、解約時に一定の留保額が差し引かれます。
投資信託を選ぶ際には、どの手数料がどれくらいかかるのか確認しましょう。
低コスト運用のポイント
頻繁に売買を行うと、取引手数料が積み重なり、投資コストが増加します。
新NISAの枠は無期限の非課税が可能なため、短期的な利益を狙わずに、長期的な成長を意識して資産を保有するのが低コスト運用の基本です。
まとめ
新NISAの利回りについて理解することは、投資を成功させるための第一歩です。
利回りとは、投資額に対する利益の割合を指し、投資信託や株式などで得られる利益を把握する上で重要な指標です。
新NISAの枠内であれば、利回りにかかる税金が非課税となるため、より多くの利益を得られる可能性が広がります。
利回りには「実質利回り」や「複利効果」といった概念があり、特に長期投資では、複利の力が資産形成を加速させます。
また、ドルコスト平均法を活用することで、毎月の積立を通じてリスク分散し、安定した利回りを狙うこともできます。
未来の資産形成には、まず一歩を踏み出すことが大切です。
新NISAを活用し、無理のない範囲で少額からでも始めてみましょう。
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