新NISAの成長投資枠に関心があるものの、実際の買い方や投資戦略に悩んでいたりしませんか?
資産形成を考える中で、投資の選択肢は無限に広がっていますが、いざ始めようとすると、「どこから手を付ければいいのか」「本当に自分に合った投資ができるのか」と不安になることも多いと思います。
新NISAは、特に成長企業や新興市場への投資を通じて、将来的な資産増加を目指すための強力なツールです。
しかし、ただ制度を利用するだけではなく、自分に合った投資スタイルや銘柄選びが成功の鍵となります。
投資初心者にとって、膨大な情報や選択肢の中から正しい道を見つけるのは簡単ではありません。
この記事では、新NISAの成長投資枠の買い方や、効果的な投資戦略について詳しく解説します。
将来のために資産を増やすことは、単なる夢ではありません。
正しい知識とアプローチを持つことで、あなたも投資の成功を手に入れることができるはずです。
この記事で不安を解消し、自信を持って一歩を踏み出すためのきっかけになってもらえたら嬉しいです。
記事前半では、成長投資枠の特徴やメリット、デメリット、後半では対象商品や銘柄選びのポイントや成長投資枠の運用スタイルとリスク管理などを解説します。
Contents
新NISAの概要
新NISA制度の基本情報
新NISAの正式名称は、「小額投資非課税制度」です。
新NISA口座で株や投資信託に投資して、利益が発生しても非課税になる制度のことをいいます。
旧NISAとの違い
旧NISA | 新NISA | |||
つみたてNISA | 一般NISA | つみたて投資枠 | 成長投資枠 | |
併用 | 併用不可 | 併用可 | ||
年間投資限度額 | 40万円 | 120万円 | 120万円 | 240万円 |
非課税保有限度額 | 最大800万円 | 最大600万円 | 1,800万円 (内 成長投資枠1,200万円) 枠の再利用ができる | |
非課税保有期間 | 20年 | 5年 | 無期限 |
変わったポイントは、2つの枠の併用が可能になったや点や、年間投資上限額や非課税保有限度額の拡大、非課税保有期間が無期限に、制度の恒久化などになります。
非課税保有期間が無期限になり、より長期的な運用ができるようになりました。
非課税枠と利用条件
新NISAで年間投資上限額の枠は、つみたて投資枠の120万円と成長投資枠の240万円の合計360万円になります。
非課税保有限度額の枠は、1,800万円になり、そのうち成長投資枠は1,200万円です。
つみたて投資枠のみで1,800万円使うこともできます。
1,800万円を使い切ってしまった場合、売却することで、翌年以降非課税枠が復活し、再利用ができます。
復活するのは、買付価格(元本)になります。利益や損失分は含まれません。
新NISAの成長投資枠の特徴
成長投資枠の定義と目的
新NISAの「成長投資枠」は、これまでのNISAに比べ、さらに投資の成長を目指すための枠組みです。
対象商品は、株式やETF(上場投資信託)、REIT(不動産投資信託)など幅広い商品になり、そこで得た利益が非課税になります。
特定口座や一般口座の課税口座では利益の約20%の税金がかかりますが、NISA口座は税金がかからないため、将来のために資産を効率的に増やしやすくなります。
成長投資枠の目的は、特に若い世代やこれから資産を築きたい人々に向け、投資を通じて長期的な資産形成をサポートすることにあります。
対象商品(株式、投資信託、ETF、REIT)
成長投資枠で投資できる商品には、上場株式や投資信託、ETF(上場投資信託)、REIT(不動産投資信託)と、つみたて投資枠に比べて幅広いです。
それぞれ異なる特徴があるため、自分の投資スタイルに合ったものを選ぶことが大切です。
株式
購入した株式の株価が上昇することにより値上がり益が得られ、株主優待をもらえることがメリットです。
投資信託
投資信託は運用のプロが管理するため投資初心者でも始めやすいです。
ETF(上場投資信託)
日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)といった指数の動きに連動する運用成果を目指すもののこといい、低コストで幅広い銘柄に分散投資が可能です。
REIT(不動産投資信託)
投資家から集めた資金を投資のプロがオフィスビルや商業施設、住宅などの不動産に投資し、そこから得られる賃料収入や不動産の売買益を投資家に分配する商品のことをいい、安定した収益を期待できます。
年間投資枠と非課税保有限度額
成長投資枠のメリットとデメリット
成長投資枠のメリット
個別株やREITなど自由度の高い投資ができる
成長投資枠の対象商品は、上場株式、ETF(上場投資信託)、REIT(不動産投資信託)、投資信託と幅広く、投資信託についても「つみたて投資枠」にはない商品に投資することも可能です。
スポット買付や積立買付の併用
成長投資枠での購入方法や、スポット購入と積立購入ができ、併用することもできます。
また、つみたて投資枠にある商品と同じものがあれば、成長投資枠でも購入可能です。
長期投資による成長性の期待
長期投資はリスクも伴いますが、分散投資や市場の動向を見ながら計画的に行うことで、リスクを抑えることができます。
成長投資枠のデメリット
年間投資上限額は240万円まで
年間投資上限額が240万円なので、売買を何度も行うと、限度額を超えてしまう可能性があります。
売却しても年間上限額は復活しませんので、注意が必要です。
損益通算・繰越控除ができない
NISAで発生した損失はなかったものとされるため、損失が出ても特定口座や一般口座の課税口座との損益通算や繰越控除はできません。
NISA成長投資枠の対象商品と銘柄選びのポイント
成長投資枠で投資できる株式とETF
成長投資枠で投資できる商品は、投資信託、上場株式(国内・外国株)、ETF、REITになります。
ETFとは、上場している投資信託のことになります。
ETFは複数の銘柄が含まれているため、株式と比較して分散投資をしたい方向けのものになります。
S&P500や全世界株式など、人気のあるETFはほとんどが成長投資枠でも対象です。
購入できない商品は、
- 信託期間が無期限または20年以上
- 高レバレッジ型などのデリバティブ取引を用いた一定の商品ではない
- 毎月分配型の商品ではない
- 監理・整理銘柄ではない
その他、注意点としては、上場株式の配当やETF、REITの分配金を非課税とするためには、受取方法を株式数比例配分方式にする必要があります。
国内外の人気銘柄
以下は人気、おすすめ銘柄の一部です。
投資信託
eMAXIS Slime 全世界株式(オール・カントリー)
eMAXIS Slime 米国株式(S&P500)
国内株
東京地下鉄
日本電信電話
日本たばこ産業
ソフトバンク
三菱UFJフィナンシャル・グループ
米国株
エヌビディア
テスラ
コカ・コーラ
アップル
成長投資枠の買い方
成長投資枠での購入は、新NISA口座を開設(総合口座も開設が必要)の手続きが必要です。
口座開設方法はこちらの記事で解説しています。
初心者でもできる新NISAの始め方!おすすめ商品や運用方法も以下は楽天証券での成長投資枠の買い方の手順になります。
楽天証券で成長投資枠での買い方
株式の買い方
- 選んだ株式銘柄の画面より現物取引買い注文をクリック(単元未満株を購入の場合は隣にある単元未満株買いをクリック)
- 数量や価格(指値・成り行き)、執行条件など選択、口座は「NISA成長投資枠」を選択します。
同時にセット注文は予約しないを選択 - 取引暗証番号を入力→注文内容確認ボタンをクリック
- 内容を確認して問題なければ、注文ボタンをクリック
- 注文完了
スポット購入方法
- 選んだ投資信託の「購入」をクリックし、スポット購入注文画面を開く
- 購入金額を入力→分配金コースと口座区分(成長投資枠)を選択
- 目論見書の内容に承諾するチェックを入れ、確認ボタンをクリック
- 注文内容確認
- 取引暗証番号を入力し注文をクリック
- 注文完了
積立注文の場合は、各ファンド詳細ページの「積立設定」ボタンより「NISAつみたて投資枠」または「NISA成長投資枠」を選択します。
成長投資枠の運用スタイルとリスク管理
ポートフォリオの最適化
投資において「ポートフォリオの最適化」は、いろいろな投資先に分けて投資をすることで、リスクを分散しつつ安定した運用を目指す方法です。
1つの株式や投資信託にだけ投資すると、値下がりしたときに大きな損失が出る可能性があります。
いろいろな投資先(例えば、投資信託や国内株式、外国株式など)に分けることでリスクを低減します。
また、株式を中心にする場合でも、業種や地域を分けて投資することがポイントです。
さまざまな投資対象に分けることでポートフォリオ全体のバランスを取ることができます。
長期保有の重要性
長い期間(たとえば10年~20年)持ち続けることで、利益が増えるチャンスが広がり、短期的な値下がりリスクも少なくなります。
長期保有のメリットは、株価が上下しても長期間持ち続けると平均的には成長していくことが多いからです。
短期間の値動きは予測が難しいですが、10年以上の長期で見れば利益が出る可能性が高いといわれていますので、長期保有することでより大きな利益を得ることが期待できます。
成長投資枠とつみたて投資枠の併用
成長投資枠の投資は、リターンの期待が大きいですがリスクも高いです。
「成長投資枠」と「つみたて投資枠」を組み合わせることで、安定した運用を目指せます。
成長投資枠は値動きが大きい商品が多いため高リスクですが、つみたて投資枠は比較的リスクが低い投資信託が対象なので、分散投資によりリスクを減らることが可能です。
また、定期的に投資するつみたて投資枠は、平均購入価格を安定させる効果もあります。
つみたて投資枠で積立ている商品を更に購入したい場合、成長投資枠に同じ商品があれば購入することもできます。
レバレッジ投資とリスクヘッジの方法
旧NISAの一般NISAでは購入できたレバレッジ型投資信託は、新NISAでは対象外となっています。
レバレッジ型の投資信託は、主に短期売買を目的とされているため、長期の資産形成を前提としたNISA制度とは目的が異なるためです。
レバレッジとは、信用取引やFXなどの取引において、借入金などを利用して手元資金の何倍もの取引を行い、投資効率を高める手法を意味します。
新NISAは、資産形成をサポートするための優れた制度ですが、投資にはリスクが伴います。
ここからは、新NISAを利用しながらリスクヘッジする方法を解説します。
分散投資を行う
リスクヘッジの基本は、資産を分散することです。異なる種類の資産や業種に投資することで、一つの投資先が不調でも全体の影響を抑えることができます。たとえば、株式、債券、REIT(不動産投資信託)など、さまざまな資産を組み合わせてポートフォリオを構築することが効果的です。
定期的なリバランス
投資が進むにつれて、資産の比率が変わることがあります。
定期的にポートフォリオを見直し、目標の資産配分に戻すリバランスを行うことで、リスクを管理できます。
たとえば、株式の比率が高くなりすぎた場合、いくつかを売却して債券やREITに再投資するなどです。
長期投資を意識する
新NISAは、長期的な資産形成を目指す制度です。短期的な価格変動に一喜一憂せず、長期的な視点で投資を続けることで、リスクを抑えられる場合があります。
市場の上下に影響されにくい堅実な銘柄を選ぶことも重要です。
ドルコスト平均法を利用する
投資額を定期的に一定の金額にすることで、価格の上下にかかわらず購入する手法です。
これにより、平均購入価格が抑えられ、価格が高いときには少なく、低いときには多く買うことができます。
結果的に、リスクを分散しながら投資できます。
リスク資産の制限
自分のリスク許容度を理解し、それに基づいてリスク資産の割合を決めることが大切です。
たとえば、リスクを取りたくない場合は、株式投資の割合を低めに設定し、安全性の高い債券を中心にポートフォリオを組むことができます。
新NISAの非課税枠を活用するための基本ステップ
非課税枠の範囲と計算方法
非課税保有残高は買付額(簿価残高)で管理されています。
年間投資上限額は成長投資枠は年間240万円、つみたて投資枠は年間120万円です。
年間投資上限額については、購入した分の復活はありません。
例えば、成長投資枠の50万を使った場合、その年の残りの枠は190万円になります。
50万円分を売却しても、その年の投資上限額は復活しませんのでご注意ください。
非課税保有限度額1,800万円については、売却(買付額分)することで翌年復活し、再利用できます。
100万円で購入→150万円で売却 復活するのは100万円
100万円で購入→80万円で売却 復活するのは100万円
初心者向け非課税を使いこなすヒント
非課税のメリットを最大限に活かすために、長期的な投資や分散投資がおすすめです。
新NISAでは年間の投資枠が設定されているので、計画的に利用することも重要です。
株式や投資信託など、異なる種類の金融商品に分けて投資することで、リスクを軽減できます。
特に、インデックスファンドなどは低コストで広範囲に分散投資が可能です。
また、投資の際には定期的に見直しを行い、自分の目標や市場の状況に応じてポートフォリオを調整しましょう。
信用取引と現物取引の違いを徹底解説
新NISAでは信用取引はできません。
新NISAでは現物取引のみ可能ですが、信用取引と現物取引の違いを解説します。
信用取引の仕組みとリスク
信用取引は、資金を借りて株式を売買することができる一方、現物取引は自己資金のみでの取引に限られます。
この違いは、資産運用の戦略やリスク管理に大きな影響を与えます。
信用取引では、証券会社から資金を借りることができるため、自己資金以上の取引が可能です。
これにより、短期間での利益追求ができる一方、損失も自己資金以上に膨らむリスクがあります。
現物取引のメリットとデメリット
現物取引とは、実際に株式や債券などの資産を購入し、その所有権を持つ取引方法です。
現物取引には、さまざまなメリットとデメリットがあります。
メリットについて解説します。
リスクの管理が容易
現物取引では、自己資金を使ってのみ取引を行います。これにより、投資した金額以上の損失を出すことがなく、資産管理が比較的シンプルです。
株主優待
現物を保有することで、株主優待や配当金を受け取ることができます。
精神的安心感
借り入れを伴わないため、追証を求められるリスクがなく、心理的なストレスが少ないです。
安心して長期保有ができるのが現物取引の特徴です。
次に、デメリットについて解説します。
資金効率の低さ
現物取引は、自己資金のみでの取引となるため、大きな利益を上げるためにはそれ相応の資金が必要です。
資金をフルに使っても、リターンは限られる場合があります。
売買のタイミングが重要
株価の変動により、適切なタイミングでの売買が求められます。
特に短期的な値動きを狙う場合、現物取引では利益を上げるのが難しいことがあります。
流動性のリスク
取引を行う銘柄によっては、売却時に思った価格で取引できない場合があります。
特に流動性が低い銘柄では、売りたくても買い手がいないことも考えられます。
上場株式の買付と売却のタイミングのコツ
株式投資において、買付と売却のタイミングは成功の鍵を握ります。
適切なタイミングで行動することで、リターンを最大化し、リスクを最小限に抑えることが可能です。
ここでは、買付と売却のタイミングを見極めるためのポイントを解説します。
市場のトレンドを理解する
市場全体のトレンドを理解することが重要です。
経済指標やニュース、中央銀行の政策などが株価に影響を与えます。
たとえば、景気が良い時期は株価が上昇しやすい傾向がありますので、そのタイミングでの買付を検討することが効果的です。
テクニカル分析を活用する
株価の過去の動きを分析するテクニカル分析は、買付と売却のタイミングを見極めるのに役立ちます。
移動平均線やRSI(相対力指数)などの指標を利用して、株価が過熱しているのか、逆に売られ過ぎているのかを判断できます。
企業のファンダメンタルズをチェックする
株を買う前には、企業の業績や財務状況を確認することが大切です。
特に、四半期ごとの決算発表や新製品のリリース、業界の動向を見逃さないようにしましょう。
良好な業績が発表されれば、株価が上昇する可能性が高まります。
感情に左右されない
投資においては、感情が判断を誤らせることがあります。
株価が急落した際に売りたくなる気持ちや、逆に上昇した際に乗り遅れまいと焦る気持ちを抑えることが重要です。
冷静に分析し、計画に基づいて行動することが成功に繋がります。
分割買い・売却を活用する
一度に全額を投資するのではなく、分割して買付や売却を行うことでリスクを分散できます。
市場の変動に応じて、少しずつ投資することで、タイミングのリスクを軽減できます。
IPO(新規公開株式)投資と外国株式投資の留意点
IPO投資の魅力と注意すべきリスク
IPO(新規公開株)は、企業が初めて株を売り出すことです。
IPO投資は、新しい企業の株を買うチャンスで、とても魅力的ですが、リスクもあります。
成功すると、株価が大きく上がることがあります。
例えば、2020年のデータによれば、IPO株の初日の平均上昇率は約36%でした。
しかし、すぐに値下がりすることもあるので注意が必要です。
外国株式の選び方と投資対象
外国の株式を選ぶときは、しっかりとしたリサーチが必要です。
外国株式に投資すると、いろんな国の企業にお金を投じることができます。
例えば、アメリカのテクノロジー企業は成長が期待されており、過去10年間で年平均リターンが約13%です。
これは、たくさんの人が投資して成功していることを示しています。
ですので、外国株式を選ぶときは、成長が期待できる企業を探して、さまざまな国の株を選ぶことが大切です。
為替リスクとその管理方法
外国の株を買うときは、為替リスクに気を付けましょう。
為替リスクとは、異なる国の通貨の価値が変わることで、投資に影響を与えることです。
為替リスクを管理するには、投資する通貨の状況をよく見ることや、いろいろな通貨で分散投資することが重要です。
投資の種類 | 魅力 | リスク |
IPO投資 | 高い初期リターンの期待 | 値下がりの可能性 |
外国株式投資 | 世界中の企業に投資できる | 為替リスク |
新NISAを活用することで、IPO投資や外国株式投資を通じて資産を増やすチャンスが広がりますが、リスクを理解し、しっかりと考えて投資することが大切です。
まとめ
新NISAの成長投資枠は、資産形成の新しい選択肢として注目されています。
成長投資枠を利用する際に大切なのは、自分の投資目的やリスク許容度をしっかりと把握することです。
これにより、自分に合った銘柄を選びやすくなります。
また、分散投資を心がけることでリスクを軽減し、安定した運用を目指しましょう。
具体的な購入手順としては、証券口座を開設し、投資先をリサーチしてから、少額からスタートするのがおすすめです。
市場動向を見ながら、柔軟にポートフォリオを調整していくことで、より効果的な運用が可能になります。
さらに、定期的に投資内容を見直すことで、自分の投資戦略を進化させていくことが大切です。
新NISAの成長投資枠は、長期的な資産形成において非常に有利な制度です。
購入時は、長期的な視点を持ち、短期的な市場の変動に惑わされないよう心掛けましょう。
また、積立投資を取り入れることで、平均購入価格を平準化し、リスクを分散することができます。
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