クレカ積立は、普段忙しくて投資する時間が作れない場合でも、一度設定すれば毎月自動的に積立てくれるので、無理なく投資を続けることができます。
この記事では、クレカ積立の魅力を初心者の方にもわかりやすく解説します。
記事の前半では、クレカ積立の概要や始め方、後半ではクレカ積立のメリットやデメリット、ポイント還元率、クレカ積立が使える証券会社とカードの組合せについて解説します。
Contents
クレカ積立とは?
クレカ積立とは、積立投資の支払い時にクレジットカードを使って決済することをいいます。
投資信託の値動きを見ながら買いたいタイミングで買付はできませんが、忙しくなかなか値動きをチェックできない人や初心者におすすめです。
クレジットカード決済で、積立額に応じてポイントがもらえるので、投資をしつつポイントも貯まります。
税制優遇を活用しながら投資初心者でも気軽に資産を増やせる可能性があります。
クレカ積立の仕組みと利用方法
クレカ積立は、銘柄と積立金額、引き落としに利用するクレジットカードを設定すれば、毎月自動的に積立されていく仕組みです。
毎月の積立金額は100円から10万円までで好きな金額を選べるので、初心者の方でも気軽に始められると思います。
(マネックス証券は1,000円から)
設定も簡単でしたよ。
クレカ積立の始め方
NISA口座の開設
NISA口座の開設の大まかな流れ
- 申込(総合口座とNISA口座)
- 必要書類の提出
- 取引開始
- 税務署での審査(1~2週間)
- 手続き完了
詳しくはこちらで解説していますので、良かったら参考にしてみてください。
初心者でもできる新NISAの始め方!おすすめ商品や運用方法もクレジットカードの登録手順
主要証券会社3社(楽天証券、SBI証券、マネックス証券)のクレジットカード登録の流れを解説します。
SBI証券は事前にクレジットカード登録が必要になります。
- SBI証券サイトにログイン
- 取引をクリック
- 投資信託をクリック
- 投信(積立買付)をクリック
- クレジットカードをクリック
- 登録画面にて利用規約確認後、取引パスワードを入力
- 同意して本人確認をクリック
- クレジットカード情報を登録する
- 本人確認をする
出典:SBI証券
クレカ積立の具体的な設定方法
以下は、楽天証券とSBI証券のクレカ積立の設定方法の流れになります。
楽天証券
- 積立てたい銘柄を選ぶ
- 積立注文画面を開く 口座区分:NISAつみたて投資枠
- 引落方法と積立指定日を選択
(楽天カードクレジット決済を選択し、カード情報を入力) - 積立金額を入力
- 分配金コースと口座区分を選択
- 目論見書を確認
- 設定内容を確認
- 設定を完了
SBI証券
パソコンで行う場合
- SBI証券サイトにログイン
- NISAをクリック
- 積立てたい銘柄を選ぶ
- 投信(積立買付)をクリック
- 設定内容(決済方法、預り区分、積立金額など)を入力→次へをクリック
(クレジットカードをまだ登録していない場合、クレジットカードを登録する) - 目論見書を確認する
- 設定内容を確認し、取引パスワードを入力→設定するをクリック
スマホで行う場合
- 「かんたん積立アプリ」をインストールしてログイン
- 銘柄を選ぶ
- 積立買付をタップして目論見書を確認する
- 積立設定内容(決済区分、預り区分、積立金額など)を入力し、取引パスワードを入力
- 設定内容を確認後、設定をタップ
マネックス証券
- 証券総合取引口座にログイン後、つみたてするファンドを探す「購入・積立をクリック」
- 「積立を申し込む」の「積立申込」をクリック
- 「NISAまとめて積立 引落選択」画面でクレジットカードをクリック
- dカード積立またはマネックスカード積立を選択し、次へをクリック
- 目論見書を確認し、積立金額を入力、確認し次へをクリック
- 申込内容を確認し、実行をクリック
- カード情報を入力し、次へをクリック
- 取引パスワード入力し、実行するをクリック
マネックス証券の場合、積立は再投資コースのみになります。
基準価額とは?
基準価額とはファンドの値段で、多くのファンドは1万口あたりの金額で表されています。
購入金額÷基準価額×10,000
基準価額3万円のファンドを2000円で購入した場合のおおよその購入口数は、
2000円÷30000円×10000=6.66≒6.7口
基準価額は日々変動しますので、購入口数も毎月変わってきます。
分配金コースは再投資型と受取り型どちらがおすすめ?
おすすめは長期で運用する場合、再投資に回せば運用する元手が増加し「利益が利益を生む」という複利効果が期待できる「再投資型」です。
分配金とは、投資信託などで利益を得た場合に利益の一部が分配されることをいいます。
2つのコースの違いは、
再投資型 支払われた分配金は自動的に再投資に回します
受取り型 分配金が生じると現金として受け取れます
新NISAでは毎月分配型は含まれません。
また新NISAの「つみたて投資枠」で積立設定できる銘柄は、分配金が出ないファンドがほとんどです。
クレカ積立の買付日やカード引落日
積立設定には申込み締切日があり、締切日に間に合っている月の積立から開始となります。
クレジットカードで決済する場合の申込締切日や買付日をまとめました。
翌月積立分申込締切日:毎月12日
買付日:翌月1日、8日、12日(休業日の場合翌営業日)
引落日:27日引落(休業日の場合翌営業日)
買付日:毎月3日~9日の中から指定
クレカ積立設定締め切り日と引落日
- 三井住友カード/Olive 積立締切日:毎月10日 引落日:翌月10日もしくは26日
- タカシマヤカード 積立締切日:毎月8日 引落日:翌月4日
- 東急カード 積立締切日:毎月5日 引落日:翌月10日
- アプラスカード 積立締切日:毎月5日 引落日:翌月27日
- UCSマークのついたクレジットカード 積立締切日:毎月3日 引落日:翌月10日
- 大丸松坂屋カード/GINZA SIXカード 積立締切日:毎月10日 引落日:翌月10日
- オリコカード 積立締切日:毎月10日 引落日:翌月27日
新規申込締切日:原則毎月10日の前営業日23時59分まで
買付日:原則毎月20日(休業日の場合は翌営業日)の3営業日前
マネックスカード引落日:原則買付日を含む月の翌月27日(休業日の場合は翌営業日)
クレカ積立の金額変更方法
楽天証券の場合
サイトにログイン後、「投資信託」→「積立設定」から積立設定一覧画面を開く
積立設定一覧画面で、変更したい積立設定の「変更」をクリック
↓
積立設定の変更したい項目を入力し、変更内容や適用開始日を確認
↓
取引暗証番号を入力→設定するをクリック
出典:楽天証券
SBI証券の場合
PCサイトにログイン
「 取引」→「投資信託」→「投信(積立買付)」
↓
「 設定銘柄一覧」が表示されるので、金額変更したい商品の「設定変更」をクリックし、希望の積立金額に変更する
かんたん積立アプリで変更する場合
ログイン後「口座管理画面」の「積立設定状況」のタブでファンドの「変更」ボタンをタップ
↓
積立設定内容を変更し、取引パスワードを入力して、「設定確認画面へ」ボタンをタップ
↓
変更内容を確認し、「設定」ボタンをタップ
出典:SBI証券
マネックス証券の場合
マネックス証券の証券総合口座にログイン
↓
メニューバーの下にある「投信・積立」→「投信つみたて申込状況」から申込済のファンドを確認
↓
設定中の積立ファンドの「訂正」から申込金額の変更が可能
出典:マネックス証券
引落方法を現金からクレジットカード決済に変更したい場合は、いったん積立設定を解除後、新たに積立設定をしなおす必要があります。
設定日、設定タイミングによっては変更月の買付が出来ないため注意してください。
毎月一定の金額を積立投資したいと考えている場合は、クレカ積立を選択する方が後々面倒ではないと思います。
クレカ積立のメリットとポイント還元率
クレカ積立のメリット
- 積立額に応じてポイント還元
- 一度設定してしまえば毎月自動で決済されるので入金の手間がかからない
クレカ積立のメリットは、積立額に応じたポイント還元と一度設定してしまえばあとは自動的に積立てられ、手間がかからないことです。
還元率や利用条件が異なるため、ネット証券とクレジットカードの組み合わせは、事前に確認しておくことが大切です。
また、ポイントの有効期限にも注意して、計画的に活用しましょう。
クレカ積立で利用できるカードとポイント還元率
新NISAでのクレカ積立のポイント還元率は、証券会社とカードの組合せや積立額などで異なってきます。
楽天証券とSBI証券、マネックス証券、auカブコム証券×クレカ積立のポイント還元率をまとめました。
楽天証券 | 楽天カード | 楽天ゴールドカード | 楽天プレミアムカード | |
年会費(税込) | 無料 | 2,200円 | 11,000円 | |
還元率 | 代行手数料 年率税込0.4%以上 | 1% | 1% | 1% |
年率税込0.4%未満 | 0.5% | 0.75% | 1% |
※代行手数料:信託報酬のうち販売会社が受け取る手数料
投資額に応じてポイントがもらえます。
SBI証券 | 三井住友カード(NL) Oliveフレキシブルペイ | 三井住友カードゴールド(NL) Oliveフレキシブルペイ | 三井住友カードプラチナプリファード(NL) Oliveフレキシブルペイ |
年会費(税込) | 無料 | 5,500円(年間100万円を利用すると翌年以降無料) | 33,000円 |
年間カード利用額と還元率 | 10万円以上:0.5% | 100万円以上:1% | 500万円以上:3% |
10万円未満:0% | 10万円以上:0.75% | 300万円以上:2% | |
10万未満:0% | 300万円未満:1% |
マネックス証券 | マネックスカード | dカード | dカードゴールド | |
年会費(税込) | ||||
還元率 | 積立金額 | 無料(年1回利用で) | 無料 | 11,000円 |
5万円以下 | 1.1% | 1.1% | 1.1% | |
5万円超~7万円以下 | 0.6% | 0.6% | 1.1% | |
7万円超~10万円以下 | 0.2% | 0.6% | 1.1% |
auカブコム証券 | au PAYカード | au PAYゴールドカード |
還元率 | 積立金額の1%ポンタポイント auマネ活プランに加入で最大1.5% | 積立金額の1%ポンタポイント auマネ活プランに加入で最大3% |
クレカ積立のポイント還元率はau PAYカードとau PAYカードと同じです。
auマネ活プランに加入すると、ポイント還元率au PAYカードは最大1.5%、au PAYゴールドカード最大3%(12ヶ月限定、13ヶ月以降最大2%)。
ポイント還元の受け取り方や確認方法
新NISAでのクレカ積立では、ポイントはカード会社指定の方法で受け取ります。
ポイントの確認方法
楽天証券の場合
PCサイトにログイン後、「マイメニュー」→お客様情報の設定・変更「ポイント設定・SPU」→「ポイント履歴」画面
楽天ポイント残高の確認は、
「楽天カードPoint Club」サイトのポイント実績から確認
楽天証券のポイントは、楽天証券ポイントコースと楽天ポイントコースのどちらか選択できます。
設定方法は、「マイメニュー」→「お客様情報の設定」から「ポイント設定・SPU」をクリックで、設定できます。
SBI証券の場合
WEBサイトにログイン後「ホーム」画面の「ポイント」をクリックし、「ポイントサービス」の「保有ポイント数」欄を確認
マネックス証券の場合
- マネックスポイントの確認方法
マネックス証券サイトにログイン
「保有残高・口座管理」→「マネックスポイント」→「現在のポイント 履歴」→「マネックスポイント 履歴」 - dポイント確認方法(dアカウント連携を行った場合)
dアカウントにログイン
「MY PAGE」→「ポイントサービス」→「投資信託買い注文」
利用可能なdポイント残高が表示されます
クレカ積立のデメリット
クレカ積立のデメリットや注意したい点をあげました。
クレカ積立のデメリット
- 積立金額の上限が10万円
- 積立日が毎月決まっている
- 家族カードは使用できない
- 証券会社によって使えるカードが限られる
リスクと注意事項
- 投資なので、元本割れの可能性がある
- ポイント還元率は、今後変更になる可能性がある
SBI証券×三井住友カードはクレカ積立設定上限金額の10万円の引き上げに伴い、ポイント還元率が2024年11月買付分より変更になります。
SBI証券×三井住友カード/Oliveフレキシブルペイについては、年間カード利用額に改定。
また、年間カード利用額には、つみたて投資枠の積立額は含まれません。
投資全般に言えることですが、元本割れのリスクもありますので、余裕のある範囲で投資しましょう。
クレカ積立ができる証券会社とクレカの組合せ
クレカ積立ができる証券会社と利用できるクレジットカードをまとめました。
証券会社 | 使えるカード |
楽天証券 | 楽天カード、楽天ゴールドカード、楽天プレミアムカード |
SBI証券 | 三井住友カード(NL)・ゴールド(NL)・プラチナプリファード(NL) Oliveフレキシブルペイ タカシマヤカード、UCSカード、大丸松坂屋カード、オリコカード、アプラスカード |
マネックス証券 | マネックスカード、dカード、dカードGOLD |
auカブコム証券 | au PAYカード、au PAYゴールドカード |
大和コネクト証券 | セゾンカード、UCカード |
tumiki証券 | エポスカード |
セゾンポケット | セゾンカード、UCカード |
普段から利用しているカードや、ポイントが使いやすいカードを選ぶのもありだと思います。
主要証券会社のクレカ積立比較
主要証券会社3社のクレカ積立に関するポイントを比較してみました。
SBI証券のクレカ積立
- クレカ積立は100円~
- 青と黄色のVポイントで、貯まったポイントは投資信託の積立買付などに使用できる
- 保有残高に応じたポイント付与サービス「投信マイレージ」最大ポイント付与率0.25%(年率)
対象銘柄数:2,600銘柄以上
楽天証券のクレカ積立
- クレカ積立は100円~
- 毎月の積立額に楽天ポイントが使用できる(別途ポイント利用の設定が必要)
- 年間カード利用額を問わず、ポイント還元率が固定
- 対象ファンドの保有で残高に応じて楽天ポイントが毎月もらえる
対象商品
楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド
楽天・S&P500インデックス・ファンド
楽天・先進国株式(除く日本)インデックス・ファンド
楽天・日経225インデックス・ファンド
楽天・NASDAQ-100インデックス・ファンド
楽天・SOXインデックス・ファンド
楽天ポイントを積立に利用する方法
ポイント利用設定は、積立注文画面またはポイント設定画面(マイメニュー)から行うことができます。
すでに設定している場合は、積立設定一覧(右下)からも設定できます。
利用可能なポイント残高がポイント利用設定の上限値に満たなかった場合は、利用可能な範囲でポイントが利用されます。
マネックス証券のクレカ積立
クレカ積立は1,000円~
マネックスカードを利用する場合
- 毎月の平均保有残高に対して最大0.08%(年率)のマネックスポイント還元
- 貯まったマネックスポイントは投資に使えたり、下記の提携ポイントとの交換することができる
dポイント
Amazonギフトカード
Vポイント
Pontaポイント
nanacoポイント
WAONポイント
ANAマイル
JALマイル - 貯まったポイントは「マネックスポイント投資」に使えるが、積立(NISAつみたて投資枠を含む)の買付には使えない
dカード、dカードGOLDを利用する場合
- 2024年9月27日から、dポイントを使った投信購入サービスの提供を開始
dカードのクレカ積立で、最大1.1%のポイントがもらえる
※dカード、dカードGOLDのクレジットカード番号の冒頭4桁が4363、5344、5365のいずれかから始まるカードが対象 - dアカウントとの連携で、投資信託の保有残高に対し最大0.26%のdポイントがもらえる
- 貯まったdポイントは投資信託の購入には使えますが、積立(NISAつみたて投資枠を含む)の買付には使えない
TポイントとVポイントが統合し、青と黄色のVポイントにリニューアルされました。
まとめ
クレカ積立は、投資をしつつポイントも貯まる、お得な決済方法です。
また、ポイントはお買い物だけではなく、投資に利用することもできます。
金融機関によって多少異なるかもしれませんが、始め方のステップは、
- 自分に合った金融機関を見つけ、口座を開設
- 投資したいファンドを選ぶ
- クレカ積立の設定 積立額などを設定し、クレジットカード情報を入力
クレカ積立に対応している証券会社は主にネット証券になります。
利用できるクレジットカードはそれぞれ異なりますので、普段から使用しているカードなど、自分に合うネット証券を見つけてください。
積立金額などの変更がない場合、1度積立の設定をするだけで手軽に投資を始めることができます。
面倒な手続きや複雑な計算をすることもなく、毎月自動的に資産が増えていく実感を味わえるかもしれません。
また、クレカ積立は少額から投資できるのも魅力です。
将来の夢や目標を立て、コツコツと積み上げていくことが、長期的な成功につながります。
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